タイミング的にちょうどいいので(ネタもないし)、
染織の工程を簡単に説明してみます。
私は工房がなく、自宅の一室を仕事部屋にしているので、
設備がそれほど充実しているわけではありません。
今から織りを始める人とか、自宅でやろうと思っている人に
最初から完璧に色々揃えなくてもできることもあるよ、と
伝えたい気持ちもあって。
糸を木枠に巻きます。
木枠に巻く前の糸を綛(かせ)と呼びます。
木枠に巻かれた糸。
これは化学染料で染めたピンクの糸ですが、
染める前にも工程があります。
私は普段木綿を使っているので、全部木綿の場合の話です。
まず一番最初にやることは図案です。
私は方眼紙に描きますが、イラストレーターを使って描く人もいます。
これをやらないと、糸量の計算ができません。
何か布を織る時に、どれくらいの糸が必要なのかは計算できるのです。
はじめは真っ白な糸を染める前に精練といって
糸についた余分な汚れなどを落とす作業をします。
沸騰したお湯に塩をいれて
糸をぐつぐつ煮て、精練します。
ちなみに普通に台所でやってます。
次に糸を染めます。
何で染めるかによりますが、化学染料だったら1色1時間くらいかな。
煮出すタイプの天然染料だったら、精練のあとにもう一手間
糸を染まりやすくする処理をしてからです。
私は1色1日はかけます。
藍染めだったら、濃さにもよるけど濃紺の場合、
数ヶ月にわたって染め重ねます。
いずれも染めたあと、色が落ちなくなるまで、
ひたすら糸を洗います。
糸が乾いたら、たて糸に使う糸はのりづけします。
ここまできたらようやく写真の作業、木枠巻きにうつります。
続きは明日。
HPもあります→★